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オペレーションファクトリーの専務取締役である南方学と、インテリアデザイナーの森井良幸。
10年以上のロングスパンで2人が行ってきた店舗クリエイションは、2人だからこそ成功させることが出来た秘話があった。
店舗クリエイションの本質を極めた2人だから話せる本音の対談。

『アフリカ』がオペファクの原点と言うか、
今も我々が作るダイニングの基本になっているんです

南方 学 (以下:M)

森井さんと初めてお会いしたのは、今から10年以上前ですよね。確か『アフリカ』をオープンさせると決まった頃でしたね


森井 良幸 (以下:Y)

そう。実は間宮さん(infix)の紹介で(笑)。きっと当時、僕はヒマやと思われていたと思います


M:

いや、でも結果、それが良かった。うちの代表である笠島は『アフリカ』を、女の子のための居酒屋にしようと思っていたんです。当時、居酒屋と言えば本当にオヤジが行くような汚い店しかなかった。心斎橋筋の普通の喫茶店とかが、女の子で満席なのを見て、単価3000円前後のおしゃれな居酒屋のニーズはあるはず、と。


Y:

初めて見た時は、天井も低いし高低差のあるひどい物件だと思いましたけどね(笑)。ゾーニングも大変で無理してカフェ、ダイニング、ラウンジルームを作って。当時はこんな体育館みたいな雰囲気でええんかな、と何回も不安になりましたよ。まだ小さい物件しか手掛けたことなかったですから。


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M:

でも、この『アフリカ』がオペファクの原点と言うか、今も我々が作るダイニングの基本になっているんですよ。特徴的なのはDJブース。ホテルのバーラウンジにピアノがあるように、オペファクの店舗にはDJブースを置こう、そんな感覚で始まったんですけど。『アフリカ』以降、『タイル』、『ライム』、『ブルー』・・・とずっとDJブースはありますから。


Y:

『アフリカ』以降、南方さんとのお仕事は、大きいハコが続きましたね。これは僕にとってデザインの引き出しを増やすいい経験になりました。


M:

なぜ大バコが多かったかと言うと、当時僕たちはお金がなくて、心斎橋とか駅近の場所とか、ビルインとか家賃が高くて物件を借りられなかったんです。で、ちょっと歩いて家賃の安いところとなると、結果、倉庫だったり廃墟だったり。で、広い場所になってしまったんですよ。


Y:

朽ち果てたジャン荘とか腐ってる木材倉庫とか崩れそうなタイル工場とか! どれもこれも、最初見た時は倒れるかと思うほどヒドい物件だったんですよ。


M:

でも大バコだから、配線とか水回りとかお客さんの眼に見えないインフラ整備には異常にお金がかかって。だから内装には本当にお金がかけられなくて、壁はブロックにペンキ塗るだけ、天井は抜きっぱなしとか、いろいろ苦労しましたよね。



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Y:

interview_photo家具も拾ってきたものとか。で、あんまり殺閥としてるからみんなで壁に文字描いたりして。でも、あの頃はあの頃で、お金がないなりに貧乏をエンジョイしてましたよね(笑)。当時はやらなアカンと思ってた。お金とか関係なかったですから。まあ、今でもお金があるからっていいものが出来るという訳じゃないですけど。


M:

森井さんがその物件が持つ個性を活かす“ことを常に考えてデザインする姿勢があったから、うちの店舗のコンセプトや名前がすぐ決まっていったと思うんです。例えば、『タイル』はタイル工場の跡地だったから、『ブルー』は川の真ん前だったからそうなった、とか。店名が決まらないと内容が詰まっていかない事って結構あるんですよ。インテリアもグラフィックもその店のコンセプトありきでしょう? メニューもそうだし、言わばコンセプト=店名じゃないですか。だから、うちはワンワード言い切りの店名が多いのかもしれません。一言でその店のコンセプトがわかるほうが、ゲストも作る側もやりやすい。


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Y:

確かに、お店の名と雰囲気とメニューに1本筋が通ってないと気持ち悪い。南方さんが提案してくれる店の名はどれも分かりやすくて、作り手としてもやりやすかったですよ。例え、それが実在しないモノであったとしても、言葉の持つリズムで店のイメージが湧きました。


M:

今まで、店舗をオープンする度にDMとかグラフィックでも随分、遊びましたね。僕はこの物件造りで、いろんなアーティストと親しくなりましたよ。上原さん、セメント、シマダ・タモツさん、MOSデザイン、村上君、姉川たくさん・・・。


Y:

僕は南方さんが、他で吸収してきた感性を僕との仕事で活かしてくれることがとても助かった。アウトラインから始まり、ディテールを詰める時にアートのエッセンスは大切じゃないですが。その恩恵は照明とか家具とか壁面とか、いろんなところに実は細かく反映しているんですけどね。


M:

随分いろんな店を次々にオープンしてきましたけど、我々の仕事はその時その時にタイミングというか、運もあったと思いませんか?例えば、向いに新しく●●ビルが出来たとか。物件クリエイションって、スクラップ&ビルドのタイミングも重要だと思うんですよね。去年はスクラップの年だったと思っているんです。そして今年、来年以降にまた新しいものをクリエイトする。


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Y:

2007年もいろいろやりましたね。心斎橋の『バー・バンビ』、福井のフードコート『越前市場』、銀座『砂漠の薔薇』、西梅田「タイカフェ」も・・・。東京の銀座にレストランとシンガポールにも複合施設をオープンするし。来年には『燈花』と『ブルー』もリニューアルします。こちらは建築にも参加した筋金入り。頬長い場所を半分に区切って、ひとつの店舗の半分は和食、半分は中華。2階建で前の川には橋が掛かるし、料理は店内の雰囲気も、以前よりかなりグレードアップした、10年後も錆びない店になる予定。


M:

これも期待できますよね。


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